ものづくり白書に対するつぶやきは
ようやく第2章に到達しましたが、時すでに6月。
ぼちぼち2013年版が出る頃です。
連載を開始したのが5月ですからしょーがない。
新年度版が出たら、一旦そっちに移って、
終わったところでまた12年版に戻りましょう。
第2章のタイトルは「我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」です。
課題が一杯あるのは分かっていますが、
果たして展望はあるのか?
第1節の緒論では、構造変化を
「サプライサイド」と「マーケットサイド」両面から概説しています。
(サプライの対語はデマンドだと思いますが)
「サプライサイド」では、半導体の性能向上とソフトウェアの進歩によって、
いわゆる「技術のモジュール化」が進行し、
さらに新興国のものづくり水準が高まったことで
単なるものづくりによる付加価値が低下。
この状況を戦略的な国際分業として活用した企業が
成功を収めたと分析します。
一方の「マーケットサイド」では、
新興国の中間層が爆発的に増加して
大きな市場となったものの、
先進国よりは低い価格設定が要求され、
両サイドで動きに追従できなかった日本企業が
苦境に立たされているという論調です。
全ての日本企業があてはまるわけではなく、
白書にもそうは書いてありませんが
大手の電機メーカーは過去の栄華が華々しいだけに
目立って見えるものでしょう。
この後で、具体的なデータを使った分析が始まります。