2013年度版ものづくり白書第1章第1節4コラムその3では、
国際貿易の今後の方向性について分析しています。
オランダの経済学者ヤン・ティンバーゲンによれば、
二国間の貿易額は、次の法則に従うとか。
(1)距離が近い国ほど貿易額が多い
(2)その二つの国の経済規模が大きいほど貿易額が多い
これは、物理学の「引力の法則」に似ています。
1990年と2012年の日本貿易額は図1、図2のようになり、
●図1 1990年の主要国・地域の名目GDPと日本の輸出入先
●図2 2012年の主要国・地域の名目GDPと日本の輸出入先
この間に日本に近いアジア諸国との貿易額は、着実に増えています。
今後日米欧のGDPが伸びない中で、
アジア諸国のそれはさらに増大するのが確実で、
距離の近さから
貿易額も欧米以上になると予想されます。
これまで日本国内だけの販路で間に合っていた企業も
アジア進出を真剣に考えた方が良さそうです。